農林水産大臣賞を受賞しました “絹を未来に”プラチナボーイ研究会

写真左から養蚕農家 石川浩さん、谷田部尅詮さん、(株)マルシバ代表取締役社長 木下幸太郎さん、店主 泉二弘明、泉二啓太
写真左から養蚕農家 石川浩さん、谷田部尅詮さん、(株)マルシバ代表取締役社長 木下幸太郎さん、店主 泉二弘明、泉二啓太

第3回 蚕糸絹業定型確率技術・経営コンクールにて、「“絹を未来に”プラチナボーイ研究会」が農林水産大臣賞を受賞いたしました。2015年5月15日(金)に有楽町・蚕糸会館にて行われた授賞式の写真とともに、受賞理由について報告いたします。

日本の蚕糸絹業の発展に貢献。
「プラチナボーイ」を育て、作り、販売する「チーム」としての受賞。

蚕糸絹業が盛んだった時代は各県で開催されていたコンクールが、規模縮小に伴い全国一括で開催されるようになって3回目となる今回、「銀座もとじ」を含む提携グループ「“絹を未来に”プラチナボーイ研究会」が、最高賞である「農林水産大臣賞」を受賞いたしました。こちらは、提携グループのほか、養蚕農家、農家団体など合計32組の中から厳しい審査を経て選出されたもので、技術の革新性や品質の優良性だけでなく、生産体制のしくみ作り、また国内蚕糸業の未来に光を当てる「プラチナボーイの持つ大きな可能性」に与えられた賞だと言うことができます。
特筆すべきは、「チーム」としての受賞であることです。2005年に開発された雄蚕品種「プラチナボーイ」の特徴(細く、長く、光沢があり、切れにくくて丈夫、毛羽立ちにくい等)を活かした製品づくりを、養蚕農家、製糸業者、製織業者、販売業者が一体となって実施。ものづくりリレー全体のプロデュースを行ってきた立場となる銀座もとじは、蚕から、糸、白生地、ともにものづくりを行ってきた作家など携わった全ての生産者・作家名を明記し、蚕糸絹業界においてかつてない「顔の見えるものづくり」を徹底していることも、高く評価されました。

<プラチナボーイがお客様に届くまで>
・蚕を孵化させる・・・研究者

・育て繭をつくる・・・養蚕農家
 ↓
・生糸にする・・・製糸業者

・生地にする・・・製織業者
 
・繭からプロデュース
・作品づくり
・お客様にお届けする
・・・銀座もとじ

プラチナボーイ製品
プラチナボーイ製品には、全ての生産者名が明記されています

雄から採れる、白く輝く糸をイメージして名付けられた「プラチナボーイ」。
その名の通り、「軽くてしわになりにくく、光沢が抜群」と消費者からも高い評価。

「プラチナボーイ」という名称は、製品化される前の研究段階で名づけられました。白く輝く糸をイメージして「プラチナ」、雄だけの蚕から採れることから「ボーイ」。この名前が命名された当時は、ひたすらに「良い絹を」「美しい生地を」という思いで試行錯誤を繰り返す日々で、その数年後、まさかこのような名誉ある賞を受賞するということを、誰が想像していたでしょうか。
いくら革新的な技術であっても、使っていただく方の生活を豊かにし、満足していただけないのであれば、意味がありません。プラチナボーイは、実際に着物や帯として着用された方から「軽い」「しわになりにくい」「光沢が抜群」など、高い評価をいただいており、この度の受賞に至る強い裏付けとなりました。

銀座の柳を使った草木染めの体験学習など、地域に根差した活動も評価の対象に。
日本の蚕糸絹業を未来へつなげていくために、銀座もとじができることは?

プラチナボーイの販売拠点となる銀座もとじでは、1998年より今に至るまで、初夏に剪定される銀座の柳を使った「柳染め」の授業を、銀座で唯一の小学校、泰明小学校で行っています。また、店内で蚕の飼育をした際には、絹製品が蚕からできているということを知らない子供たちが見学に来たこともありました。このような地域に根差した活動も、評価の対象となったとのことでした。
「農林水産大臣賞」をいただいたということは、プロジェクト始動からの10年間の実績を評価されたということとともに、今後への強い期待を抱いていただいている、ということでもあります。これからの何十年、あるいは何百年の日本の蚕糸絹業の発展のために、銀座もとじはどんな貢献をしていけるのか。私どもの、また新たな挑戦がはじまった、という思いです。