好評につき2024年1月31日(水)まで、ショーウィンドウから店内に場所を移し展示延長いたします。
2024年1月9日(火)より
『十二単(略式)』を特別展示
平安時代の公家女子の正装である「十二単(女房装束、裳唐衣)」を店頭展示いたします。略式ではありますが、平安時代の雅な色彩と織りを再現した伝統の有職織物をぜひご覧ください。
展示期間:2024年1月9日(火)〜18日(木)
場所:銀座もとじ和織・和染
時間:11:00~19:00(予約不要、無料)
〈お問い合わせ〉
銀座もとじ和織 03-3538-7878
(電話受付時間 11:00~19:00)
有職織物とは
奈良時代に大陸から伝来した織物が平安時代頃より和様化した絹織物で、公家階級の男女装束や調度などに使われました。現在では帯地などとして、品格ある洗練された美しさを伝えます。
十二単とは
いわゆる「十二単」は近世以降の俗称で、高貴な人に仕えた女房の出仕時の衣装であることから「女房装束」、また表着の上に唐衣と裳を着用したので「唐衣裳(からぎぬも)」という呼称が本来のものです。
全体の構成は、唐衣(からぎぬ)、表着(うえのきぬ・うわぎ)、打衣(うちぎぬ)、五衣(いつつぎぬ)、単衣(ひとえ)、長袴(ながばかま)、裳(も)からなります。今回は、その中から以下の3点を展示いたします。
《唐衣(からぎぬ)》
唐服を模したところから唐衣と呼ばれ、上半身を羽織るだけの短い着丈の上着です。最上層となるため、十二単の装束の中でも最も華やかな衣が構成されます。
《表着(うえのきぬ・うわぎ)》
唐衣のすぐ下に着るもので、その下の五衣の襲ねを見せるため少し小さめに作られています。襟、袖口、裾から少し裏地の色を覗かせる「おめり」があるのも特徴で、これは現代の着物の「ふき」として残っています。
《五衣(いつつぎぬ) 》
袿(うちき)を五枚重ねて着用し、その配色に込めた美意識は「襲色目(かさねのいろめ)」と呼ばれます。古くは十数枚重ねたこともありましたが、12世紀末頃から五枚が正規となりました。