(写真手前)九寸名古屋帯 ろうけつ染め(写真奥)小紋 着尺 ろうけつ染め
「ろうけつ染め こくたせいこ展~境界線の向こうへ~」は、おかげ様で盛況のうちに終了いたしました。ご来場くださった皆様、オンラインでご覧になられた皆様に心より御礼申し上げます。
白い布に思いを描く、
無数の点は一本の線となり、
身に纏うことにより面となる。
染め分けられた境界線の緊張感、
その先に広がるのは現代女性のしなやかな凛とした世界。
貴方の内なる魅力をひき出し、
背中を押してくれる一枚と出会ってください。
会期:2024年12月13日(金)~12月15日(日)
場所:銀座もとじ 和染、オンラインショップ
〈お問い合わせ〉
銀座もとじ 和染 03-3538-7878
銀座もとじ 男のきもの 03-5524-7472
作家在廊
12月13日(金)11時~18時
12月14日(土)11時~18時
12月15日(日)11時~18時
こくたせいこさんについて
無駄をそぎ落とした線と面の世界。
唯一無二の存在感が楽しい。
無駄を極限までそぎ落とした線と面によるデザイン。一目見ただけでわかる唯一無二の個性と独特のセンスに人気が集まります。「ろうけつ(臈纈)染め」とは、染めない部分を融かした蝋で伏せた上で、染色する技法です。蝋は、筆や刷毛につけて模様を描いたり、木版につけて捺印したりして生地にのせていきます。そして染色後、蝋の載った生地を蒸し、蝋を落とします。蝋の流れやかすれがろうけつ染め独特の味を作り出すのです。こくたせいこさんのろうけつ染めは心の赴くまま生き生きと描かれ、のびのびと健やかな力強さに満ちています。 とにかく着物を着ることを楽しんでほしい、と仰るこくたせいこさんは、ご自身もとてもよく着物をお召しになられます。着る人の好みによって着こなしの表情が幾重にも変化するきもの。無限にある線と面との可能性をお楽しみください。
銀座もとじ和染 2001年から2019年まで2年毎に開催
2010年30周年記念展出品
2015年35周年記念展出品
2020年40周年記念展出品
ろうけつ染とは
「蝋纈染(あるいは蝋結染、臈纈染)」とも記され、模様部分を蝋で防染し染色する伝統的な染色法のこと。日本には奈良時代にはすでに伝わっていたとされ、天平文化の染色技法「天平の三纈(てんぴょうのさんけち)」の一つとして、ろうけつ染の布は正倉院の宝物としても収められています。
溶かした蝋で模様を描いた後で染色し、蝋を落として水洗いすると、蝋を塗った部分は白く染め抜かれます。複数の色を染色する場合はこの工程を繰り返します。また、塗る蝋の厚みを変化させたり、蝋を乾燥し故意にひび割れさせることで独特の模様を作り出すなど、様々な表現が可能です。
※天平の三纈・・・夾纈(キョウケチ=板締め絞り)、纐纈(コウケチ=絞り染)、蝋纈(ロウケチ=ろうけつ染)