吉岡政江 初個展「織の可能性を求めて」は、おかげ様で盛況のうちに終了いたしました。 作品を手に取ってくださった皆様、オンラインでご覧になられた皆様に心より御礼申し上げます。
名もなき風、花、月の光に心を澄まし、かたちなき願いを繊細な織りに表した、渾身の作品群。
染織家・吉岡政江さんの20年の歩みを一堂に会する記念すべき初個展を開催します。
40歳で染織に魅せられ、息つく間もなく駆け上がった染織の道。生絹(すずし)の薄衣、多様な組織織、絣織を得意とし、50歳で東日本伝統工芸展初入選。以降次々と入選を重ね、2020年東日本伝統工芸展記念賞、2021年日本伝統工芸染織展奨励賞・京都新聞賞受賞。
入選作のほとんどをご覧いただけるのも「初個展」だからこそ。
ぜひこの機会に、吉岡政江さんの世界をお楽しみください。
会期:2023年5月19日(金)~21日(日)
場所:銀座もとじ和織、オンラインショップ
〈お問い合わせ〉
銀座もとじ和織 03-3538-7878
(電話受付時間 11:00~19:00)
ぎゃらりートーク
吉岡政江氏と多摩美術大学教授・外舘和子先生をお迎えし、
作品やものづくりについてお話を伺います。
日 時:5月20日(土)10~11時【開催終了】
場 所:銀座もとじ 和織
定 員: 40名様(無料・要予約)
作品解説
日 時:5月21日(日)14時~※30分程度【開催終了】
場 所:銀座もとじ 和織
作家在廊
5月19日(金)~21日(日)
全日 11~18時
吉岡政江さんのご紹介
1963年群馬県生まれ。お父様の影響で学生時代は海外での奉仕活動に参加し、卒業後はスピーチセラピスト(言語聴覚士)として従事。専門職として働きながら、結婚後の海外生活の中で日本文化の魅力に開眼し、2003年、40歳で染織の道へ。吉田紘三氏に師事し、わずか5年後に公募展で準グランプリを受賞、2013年に東日本伝統工芸展初入選。山崎和樹氏に草木染を学び、人間国宝・土屋順紀氏に背中を押され自らの世界を追い求め技術を研鑽。生絹(すずし)の薄衣、多様な組織織、絣織を得意とし、「社会の中で自分が役に立てることは何か」を常に問いながら、名もなき風、花、月の光に心を澄まし、かたちなき願いを繊細な織りに表現されています。
2023年 銀座もとじ和織 初個展
吉岡政江さんについてのおすすめの読み物
吉岡政江―織の可能性を求めて|和織物語
今回の銀座もとじでの初の個展に際し、多摩美術大学教授・外舘和子先生に取材執筆していただいた冊子「和織物語」を公開しています。
吉岡政江さんの作品の一部をご紹介します
生絹織 九寸名古屋帯 草木染「風の通り道」
【作家コメント】
「風をあつめて、風をあつめて、風をあつめて蒼空を翔けたいんです、蒼空を。はっぴいえんどを聴きながら、風に吹かれていました。」
九寸名古屋帯 草木染「彗星」
【作家コメント】
「夜空にぼんやり浮かぶ彗星(ほうきぼし)は一晩中こちらを照らしてくれます。未知の世界との優しい遭遇。」
令和2年 第54回日本伝統工芸染織展 入選作
生絹 道屯織着尺 草木染「彩霞」
【作家コメント】
「藍の力強さに励まされ、むしろ人を励ます側になりたいと思った気持ちを表しました。」
平成29年 第64回日本伝統工芸展 入選作
絣織 絵羽紬 草木染「蒼蒼」
【作家コメント】
「あおあおとした緑の中をリズムよく駆けあがる子供たちに、かつての自分が重なります。キラキラをまといながら。」
平成27年 第62回日本伝統工芸展 入選作
絣織 絵羽紬 草木染「花詠み」
【作家コメント】
「花を詩に詠むように、音色を心に刻むように、形はなくても大事なことはいつもここに響いています。」
令和4年 第56回日本伝統工芸染織展 入選作
生絹 緯絣織 絵羽紬 草木染「木もれ日」
【作家コメント】
「自然の持つ色と色のあわい、形と形のあわい、影までもあわい。あわいをもっと表現してみたいです。」