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  • 第6回:「花散里」《限定作品6/28(金)発売》『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐ

第6回:「花散里」《限定作品6/28(金)発売》『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐ

第6回:「花散里」

『源氏物語』シリーズ商品一覧

『源氏物語』の作者・紫式部の生涯を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」が話題となっています。銀座もとじでは、雅な装いの文化が花開いた平安時代や『源氏物語』の世界観をより楽しんでいただけるマンスリーコラムを展開中。物語の主要人物と繋がりが深い「色」や人物像の背景をご紹介しながら、毎月ATENARIさんによる特別制作の和装小物を発表しています。

第6弾は、光源氏が深い信頼を寄せた「花散里(はなちるさと)」に着想し、二人の再会を導いた「橘の花」をモチーフとした帯留と簪(かんざし)を数量限定で6月28日(金)に販売開始いたします。

梅雨の晴れ間のような短い帖「花散里」
母性に溢れ、光源氏の心を癒すヒロイン

2024年1月からスタートした『源氏物語』シリーズの第6回目となる今回は、「花散里」を取り上げます。

第11帖「花散里」は、全54帖からなる『源氏物語』の中で最も短い巻。光源氏が都を離れる(須磨流し)前に訪れたひと時を綴った静かな挿話ですが、繊細な情景描写がそこはかとない情緒を湛え、王朝文学らしい巻として高く評価されています。

花散里は、光源氏の父・桐壺帝に仕えた麗景殿女御の妹であり、光源氏とはかつて宮中で心を通わせた仲でした。その後疎遠になっていましたが、五月雨の空が晴れたある日、麗景殿女御を訪問した際に、橘の花の香りに昔の逢瀬を思い出し、花散里が住む邸宅へ立ち寄ります。

その時の光源氏は、政治的な立場も弱まり閑職へ追われつつあった頃。世の無常を儚み落ち込んでいた源氏でしたが、花散里の明るさと優しさに心満たされ、一時の安らぎを得ることができたのです。

光源氏の妻として紫の上に次ぐ存在に
息子・夕霧の養育を任せるほどの深い信頼

源氏物語には、紫の上をはじめ絶世の美女が数多く登場しますが、花散里は容姿で惹きつけるタイプではなく、いわば性格美人。また裁縫や染色が得意で、光源氏から装束の準備を依頼されることもありました。

光源氏の通いが途絶えても、他の女性のように不満を表に出すことはせず、家庭的で穏やかな花散里に光源氏は愛情とともに深い信頼を寄せ、生涯にわたり大切にしました。

光源氏の最愛の妻・紫の上が亡くなった後には、遺された息子である夕霧の養育を任せ、広大な御殿・六条院が完成した折は、春夏秋冬の4つの町の一つ「夏の町」に招き入れるほどの特別な存在でした。

《6/28(金)販売開始》
「花散里」をイメージした
限定制作の作品のご紹介

光源氏の妻の中で紫の上に次いで大切にされた「花散里(はなちるさと)」。梅雨(五月雨)の晴れ間に二人の再会を導いた「橘の花」をモチーフとした、夏へ向かう季節にふさわしい涼やかなデザインです。天然素材と平安時代から続く伝統技法を用いて作られたスペシャルな作品を、光源氏が詠んだ和歌を添えて限定販売します。

橘の香をなつかしみほととぎす 花散里をたづねてぞとふ

現代語訳:
昔を思い出させる橘の香を懐かしんで、ほととぎす(源氏自身)がこの邸を探してやってきました。

帯留「花橘」

帯留「花橘」88,000円(税込)横約3.2cm、縦約1.8cm

夜気に香る、真っ白な橘の花を表現した帯留です。夏へ向かう季節感を、さっぱりと涼やかな水晶であらわしています。水晶の底には、伏せ彩色※(裏側の彩色を透かして見せる技法)された白蝶貝が輝き、見る角度により表情ゆたかに変化します。印象派の絵画のような色合いも魅力的です。

※伏せ彩色:透ける素材に裏側から彩色する技法。正倉院宝物にも貝や琥珀、べっ甲、ガラスなどに施されたものがみられる。

帯留「花橘(大)」

帯留「花橘(大)」88,000円(税込)横約3.6cm、縦約2.0cm

かんざし「花橘」

かんざし「花橘」52,800円(税込) 幅約4.5cm 長さ約11cm

かんざしは、鮮やかな緑の葉むらに散りばめられたように咲く、控えめな橘の花をイメージしデザインしました。若々しいグリーンのアクセントが目に新鮮で、大人っぽい可愛らしさがあります。

『源氏物語』シリーズ商品一覧



〜プロローグ〜
『源氏物語』の誕生秘話

『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐ《銀座もとじ 2024年特別コンテンツ》

2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」がいよいよ放送開始!平安時代、世界最古の長編小説といわれる『源氏物語』の作者・紫式部にフィーチャーした、一人の女性の美しき物語が幕を明けました。

銀座もとじでは、そんなNHK大河ドラマ「光る君へ」の放送にちなんで、作品の核を担う『源氏物語』にまつわる特別なコンテンツを用意いたしました。銀座もとじならではの着物の視点も織り交ぜながら、『源氏物語』の恋愛模様でも大切な要素を担う”色彩”の豆知識や、登場人物の背景など、作品の世界観をより一層楽しめるコラムを約一年に渡り発信していきます。

プロローグを読む

第1回:「藤壺」

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第2回:「若紫」

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第3回:「葵の上」

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第4回:「末摘花」

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第5回:「光源氏」

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