海老ケ瀬順子 作
穀織絵羽
「空蝉」
作品コメント源氏物語をテーマにした作品のシリーズとして製作。
空蝉の濃き紫の単襲の上着が何色であったかはわからないが、重なった薄絹が風に揺らぎグラデーションになってみえれば、さぞ趣きがあったのではと想像してみた。 こめ織の薄衣に今回あえて紫根を使わずロックウッドと五倍子で染め、 金糸のすくい模様を目立たぬよう加えてみました。
海老ケ瀬順子 作
穀織絵羽
「糸遊」
海老ケ瀬順子さんからの御祝いメッセージ
泉二啓太様の新社長ご就任、誠におめでとうございます。
初めてお会いしましたのは、暑い夏の日に会長様方と拙宅にいらしてくださった時でした。
女性用に制作した絵羽の着物を男性にも良いと仰って下さったことが新鮮でした。
あれから10年程経ちましたが、最近のご活躍は目覚ましくたいへん頼もしく感じています。
男女問わず若い方にも着物ファンを増やしていくのはこれからの重要な課題ですが、自ら着物のファッション性を提示し、その大きな役割を果たしていらっしゃいます。
作り手としましても着物を愛する方に応えられるよう、今の時代を生きる上質でかっこ いい着物を製作しなければと改めて思っています。
銀座もとじ様はお客様のご意見や反応を伺えるとてもありがたい存在です。 変えない部分と進化する部分とを兼ね備えたこれからの銀座もとじ様がとても楽しみで す。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
海老ケ瀬順子
海老ケ瀬順子さんのご紹介
透けた空間に浮かぶ小さな紋様に 洗練された高貴な風情が漂う。
北村哲郎著書「日本の織物」で「穀織」と出会い、当時、師であった北村武資氏より教えをいただく。 以後30年間、穀織一筋、天然染料での染め織りは勿論のこと、紋紙製作、綜絖、筬通し、ふるえも全てご自身で仕掛けられます。 幻想的な絵羽着物は上品な清涼感、心に響く詩情あふれる織景色を奏でます。 第54回日本伝統工芸染織展にて、穀織着物「ティータイムの甘い香り」が奨励賞・三越伊勢丹賞を受賞。
2017年のぎゃらりートークにて、左から店主・泉二、海老ケ瀬順子さん、外舘和子さん。
2011年第45回日本伝統工芸染織展日本工芸会会長賞受賞
2016年第63回日本伝統工芸展文部科学大臣賞受賞
2020年第54回日本伝統工芸染織展にて「奨励賞」「三越伊勢丹賞」受賞
銀座もとじ和織2013年、2017年個展開催、2015年35周年記念展出品、2020年40周年記念展出品
海老ケ瀬順子さんについての
おすすめの読み物
2017年の個展に際し多摩美術大学教授・外舘和子さんに取材執筆いただいた和織物語「浮き立つ文様の詩情~海老ケ瀬順子の穀織~」を公開しています。
2021年の個展『海老ケ瀬順子展~記憶のかたち~』に際し対談を行い、個展前の心境をお伺いしました
【お問い合わせ】
銀座もとじ女性のきもの 03-3538-7878
銀座もとじ男のきもの 03-5524-7472