大髙美由紀 作
プラチナボーイ 九寸名古屋帯
銀座の柳染 吉野織「光 1」
作品コメント
明るい黄色は、サフランの雌蘂で染めています。
一輪の花に3本しかない雌蘂、手に入れた量はわずか1グラム。
本当に染まるの? と思いつつ、染めてみるとその鮮やかな黄色はぐんぐん糸に吸い込まれ、そのまま糸に留まっています。
サフランライスでおなじみのサフランの思いがけない魅力に気づかされました。
この若々しい黄色と銀座の柳の渋い黄金色を織り交ぜて制作した帯です。
大髙美由紀 作
プラチナボーイ 九寸名古屋帯
吉野織「光 2」
大髙美由紀 作
プラチナボーイ 角帯
吉野織「連々と」
作品コメント
吉野織の格子模様と交差しながら、流れるような絣がずっと続いていきます。
幅2寸6分ほどの長い布にどんな絣模様を入れるのか。
角帯という新たな世界の楽しみを銀座もとじ様に教えていただきました。
プラチナボーイの糸の輝きは、吉野織でよりいっそう際立ちます。
大髙美由紀 さんからのメッセージ
このたびの新社長ご就任、誠におめでとうございます。
泉二啓太様が初めて拙宅にお越しくださった時は、東京から着物をお召しになってお車を運転していらっしゃいました。運転席から降りられたそのお姿を拝見し、従来の男性着物のイメージとは全く違った新しい風を感じました。
この先どのような着物の世界を繰り広げていかれるか、とても楽しみにしております。
貴社のますますのご発展と二代目社長のさらなるご活躍を心より祈念申し上げます。
大髙美由紀
大髙美由紀さんのご紹介
糸、染め、織りに真摯に向き合い 絣模様で創り出す豊かな空間性
1963年横浜市生まれ。現在は自然豊かな南足柄の工房で草木から染料を作り、糸染めからデザイン、織りまでを手掛けられています。日本伝統工芸展の入選をはじめ数々の受賞を重ねられ、最も注目される若手染織家の一人です。 多摩美術大学で油彩を学んだ後会社員をしていた20代半ばの頃、ある呉服店の店先で目にした大島紬の実演に目を奪われ、経糸と緯糸で織り成される絣模様に魅せられて染織の道へ。新潟県の染織のスクールを卒業し、絣織作家・神山尚子さんの内弟子として濃密な修行の時間を過ごされた後に独立されました。 生糸の精練から行い、経糸には国産の生繭座繰り糸、真綿の紬糸や玉糸など、作品によって糸選びにもこだわっていらっしゃいます。絣の抽象表現に込められた、四季の色彩と季節の空気感。立体的な体にまとったときに完成される美しい絣の造形とリズム。ご自身もお着物をお召しになり、自由な創作性の中にもお召しになる方の視点に立った細やかな心配りが込められています。
2018年トーク会にて、左から会長・泉二、大髙美由紀さん、店主・泉二啓太と
銀座もとじ和染 2016年初個展、2018年 2回開催
平成20年 第48回 東日本伝統工芸展 紬織絣着物「花散里」日本工芸会賞
平成20年 第42回 日本伝統工芸染織展 紬織絣着物「名残の雪」東京都教育委員会賞
平成21年 第49回 東日本伝統工芸展 紬織絣着物「春の雨」日本工芸会東日本支部
平成22年 日本工芸会東日本支部創設50 周年記念展覧会「21世紀の伝統工芸―世界の眼―」吉野織帯「秋野原」奨励賞
平成25年 第53回 東日本伝統工芸展 紬織絣着物「春のしらべ」根津美術館館長賞
平成27年 第55回 東日本伝統工芸展 紬織絣着物「垂水」三越伊勢丹賞
平成28年 第56回 東日本伝統工芸展 吉野織帯「霜夜」川徳賞
平成30年 第52回 日本伝統工芸染織展 絣帯「風薫る」京都新聞賞
大髙美由紀さんについての
おすすめの読み物
2016年の個展に際し、多摩美術大学教授・外舘和子さんに取材執筆いただいた和織物語「絣模様で創る空間~大高美由紀の織~」を公開しています。
【お問い合わせ】
銀座もとじ女性のきもの 03-3538-7878
銀座もとじ男のきもの 03-5524-7472