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湯本エリ子さんの記念作品とメッセージ

湯本エリ子作
プラチナボーイ 訪問着
「笹」

湯本エリ子作 プラチナボーイ 訪問着 「笹」

作品コメント
雪が残る竹藪の小道を進む時、縁取りあざやかな熊笹のしげみの間にやわらかな青い笹が伸びてきていることに気がつきました。
冷気立ち込める藪の中にも確かに春が来ることを感じます。
その情景をグレーとクリーム色の染め分けで表現しました。
制作をしながら、新社長泉二啓太様と笹を重ねていました。
銀座もとじ様の清らかで真っ直ぐな御発展をお祈り申し上げます。

湯本エリ子作
プラチナボーイ 九寸名古屋帯
吉野織「あざみ」

湯本エリ子作 プラチナボーイ 九寸名古屋帯 吉野織「あざみ」

作品コメント
私は京都から車で1時間程にある自然豊かな場所でものづくりをしています。
周辺を散策してスケッチ、一年を通して愛らしいあざみを見ることができます。
花を咲かせる時だけではなく、姿、かたちに美しさを感じます。
時分、お召しになられる方に寄り添える帯になりますように。

湯本エリ子さんのご紹介

心の眼で見つめる草木の躍動。
大自然の命を輝きを表現。

湯本エリ子

京都府亀岡市に工房を構える、湯本エリ子さん。ご出身は名古屋で、お父様も友禅染めの日本工芸会正会員でいらっしゃったとのこと。染めの仕事が身近にある環境で学生時代を過ごされますが、高校卒業後は一般企業に就職。20歳の頃に旅した旧ソビエトの広い空と大地、雄大なネヴァ川の流れ、大自然のおおらかさに気持ちを救われ、ある決意が芽生えます。
「この自然こそがすべての源。この大自然の、命の輝きを表現する仕事をして生きていこう」
京友禅の師・山科春宣氏には空間を描くことの大切さを学び、独立後は自然豊かな工房で四季を通して草木の特徴を心の眼で見つめ、抽象的なかたちで表現されています。色数を限り、モノトーン調に抑えられた色彩が逆に生命の躍動と存在感を際立たせ、統一感のある清々しさを醸し出しています。

湯本エリ子
2017年10月トーク会にて。会長・泉二と湯本エリ子さん

2007年 日本伝統工芸近畿展 友禅訪問着「立夏」滋賀県教育委員会教育長
2008年 日本伝統工芸近畿展 友禅訪問着「椿」京都新聞社賞
2009年 日本伝統工芸展 初入選 友禅訪問着「青柚子文」
同年   日本伝統工芸近畿展 友禅訪問着「秋草文」日本経済新聞社賞
2010年 京都工芸ビエンナーレ 入選
同年  日本伝統工芸染織展 友禅訪問着「金木犀」奨励賞・北國新聞社賞

銀座もとじ和染 2017年個展開催
2015年35周年記念展出品
2020年40周年記念展出品

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