山形県白鷹町「しらたか天蚕の会」より、通算3作目となる反物がついに銀座もとじへ届きました。
「昨日、ようやくできました。金庫に保管して、手に抱えて持参いたしました」
白鷹町役場の方が手渡ししてくださった、白鷹町の皆さんの夢と情熱とロマンが詰まった一反。今回は初めて「吉野格子」が織りなされ、天蚕の繭の自然のままの色、優しく淡い黄緑色が光をおびて神秘的な美しさを放っています。この奇跡の反物の完成については、地元の山形新聞でも大きく取り上げられました。(このページ下部に新聞記事の画像がございます)
銀座もとじと「しらたか天蚕の会」の皆さんとの出会いは10年以上前に遡ります。2007年に店主 泉二弘明が白鷹町を訪問させていただいた際に語り合った夢。それは「白鷹町で育てた天蚕で、最終工程の織りまで白鷹の機で完成させる。100%白鷹産の天蚕の着物を作り出すこと」
山形県西置賜郡白鷹町深山地区では1989年から天蚕の飼育を始めたものの、飼育が難しく生産数の安定しない天蚕は採算が合わず、生産をやめるか続けるかの岐路にありました。
そこで「白鷹町の天蚕はすべて銀座もとじで買い求めさせていただく」とお約束した上で、一年に一反分の繭(通常の蚕の二倍の約5000粒が必要)を生産できるよう、改良改善をお願いしました。
その夢の語り合いから6年後、2013年に一反目の反物が完成。2作目は2015年、今回届きました反物は3作目となります。 今では白鷹町の中学校の生徒さんが修学旅行の自主研修に来店されるなど、あたたかな交流を続けさせていただいています。
11月17日(土)にぎゃらりートーク開催決定!
今回の反物の完成を記念して、「しらたか天蚕の会」の皆さんをお招きしてのぎゃらりートーク開催が決定いたしました!
普段は農業(主に果物、葡萄・リンゴ・カシスなど)で生計をたてていらっしゃる皆さんが、農作業の手をとめて、天蚕の魅力をはじめ、ものづくりへの思い、全国的にも珍しいこの取り組みについてお話くださいます。
美しい天蚕の着尺を多くの方にご覧いただき、お客様の声をぜひ直接、産地の皆さんへお伝えいただきたく思っております。ふるってご参加くださいませ。
「白鷹天蚕ものがたり ぎゃらりートーク」
日 程 : 2018年11月17日(土) 【開催終了】 時 間 : 10:00〜11:00 場 所 : 銀座もとじ 和織 会 費 : 無料(要予約) 定 員 : 40名様 お申し込み : 銀座もとじ 和織 03-3538-7878 / 銀座もとじ 男のきもの 03-5524-7472 銀座もとじと白鷹町との取り組みは、ぜひこちらもご覧ください
2013年 「しらたか天蚕の会」の皆さんを迎えてのぎゃらりートーク、天蚕と家蚕の違いもご紹介
2013年 一反目が織り上がった時の様子はこちら 2009年 白鷹町の天蚕飼育場の様子はこちら
2015年 白鷹中学校の生徒さんが自主研修にご来店くださいました
白鷹町のホームページでも取り組みが紹介されています 「白鷹天蚕ものがたり 」