大島紬の証紙には、鹿児島産の「旗印」、奄美大島産の「地球印」、そして宮崎県の都城絹織物事業協同組合で生産される大島紬の「鶴印」があります。
証紙とは、産地ごとに設けられた規定の基準をクリアして、厳しい検査に合格した反物に与えられる「登録商標」で、産地を証明するとともに、確かな品質の証となります。
鹿児島産本場大島紬「旗印」
“地球印”は、奄美大島が果たした 日本本土復帰のシンボル
反物の端に織り込まれる織口文字 「本場奄美大島」
太平洋戦争後の1946年から1953年まで米軍政権下にあった奄美大島。それまで大島紬に使われていた産地の登録商標の証紙のマークの「旗印」には日本国旗がデザインされているので、米軍政権下にあった奄美大島では、この証紙の使用が禁じられてしまいました。
それまで、大島紬は、奄美大島でも鹿児島でも「旗印」の証紙が使われていましたが、1954年、日本本土復帰を迎え、「旗印」に代わる商標を公募しました。そして、現在の「地球印」が決定し、奄美大島の証紙として「地球印」が用いられるようになりました。
奄美大島本土復帰後、公募して決まった「地球印」