絵絣を得意とする松枝家の久留米絣の技を継承する松枝哲哉・小夜子ご夫妻による銀座もとじにての待望の初展示会が、今年4月に開催されることが決定いたしました!松枝ご夫妻との出会いから、4月に迎える展示会までのものづくりをご紹介いたします。
久留米絣の作家、松枝哲哉・小夜子ご夫妻の工房は、福岡県久留米市田主丸町竹野にあり、国道から山へ向かいクネクネとした路を進むと、開けた土地が広がる山間に松枝哲哉さんの祖父であり人間国宝であった松枝玉記さんの称号を冠した工房「藍生庵(らんせいあん)」があります。
筑後周辺は、葡萄畑・柿畑と豊かな自然があり、一つ山向こうには八女(やめ)市、日本の名茶でもある八女茶の茶畑があります。 午後13時に工房を訪れる約束をしていた当日、松枝ご夫妻は、午前中まで地元の小学生に「藍の生葉染め」の課外授業をされていました。このボランティアは12年目になるそうです。また、小学6年生には卒業作品として額絵絣の制作指導もされています。
銀座もとじでは、中央区銀座の泰明小学校で毎年小学5年生の生徒全員を対象に「銀座の柳染め体験授業」を行って、15年になります。
柳という植物の命をいただき、染料をつくり絹布にその命を移していく、自然の命をいただくことへの感謝の気持ち、そこから絹布を美しい色で染め上げるものづくりの感動や、子どもたちに着物という文化の一端に触れて欲しいという思いでボランティアで継続している授業であり、同じ様な活動を続けられている松枝ご夫妻とは大変相通ずるものを感じられた素敵な出会いとなりました。