2006年6月22日、準備万端整って柳染め本番の日を迎えました。当日は朝から雨。今日は校庭で染めるのは無理かなと思っていましたが、子供達の祈りが通じたかな! 柳染の授業の直前に雨が上がりました。
「やはり外で染める方が気持ちも良いよね」の泉二の掛け声で一斉に、当社のスタッフが校庭の水溜りをはき始めました。水が掃けたところから、ハンカチの染め場や干し場を作り、絵を描くための着尺地に伸子張りを施し、泰明小学校の校庭は、柳染めの工房へと早変わり。
柳の色は何色?
クラスの半分の子供は先にハンカチ染めです。2色染められると分かっていても最初の一枚には勇気がいるのか、なかなか始める子が居ません。最初の1人の子が、ハンカチを水で洗い、期待感を胸にハンカチを柳の染め液に沈めました。それをみて他の子が、後に続いていきました。
柳の色は、柳の生育環境と当日の天気、湿度、気温で少しずつ色の出方が異なります。「何色に染まるの?」子供達もわくわくです。奄美から届いた鉄分を含んだ泥につけるとあっという間にハンカチがグレーの発色をしました。チタンにつけると淡いオレンジ。銅は鮮やかな黄身がかったオレンジの発色。子供達から笑みと歓声が漏れ、一気に水道へ走ります。
今年の5年生のテーマは『四季』
残りの半分の生徒は先に着尺地に絵を描きます。この反物は、泉二と親しい東京の染織家、仁平幸春氏が銀座の柳を使って既に下染めしてくれている反物です。そこに絵筆で媒染液を絵の具がわりにとって絵を描きました。今年の5年生は、「四季」というテーマです。うまく描けたかな!泰明小学校担任の先生から
泰明小学校の五年生の担任の先生から授業の終わりに、こんなに素敵なお言葉を頂戴しました!
「都会で生活する子供達にとって、自然に触れ生命の息吹を肌で感じ学べることは大変尊い経験でした。