二つのグループにわかれて、いざ柳染めへ。
まずは反物に絵を描きます。13mを半分にした6.5mの反物を4本、遊具や手すりに括りつけてピンと張って、反物がたるまないようにきちんと伸子(シンシ:竹櫛に針がついたもの)がつけられています。自分が染めたい色の染料が入ったコップを手に、みんな自由にお絵かき大会です。
一番人気は、泰明小学校の校章である星マークや蔦が覆い尽くすことで有名な校舎、思い入れの強い柳の柄も大人気。中には独創的な抽象画を描く子や2人で合作したり、細かい柄を描きすぎてなかなか終われない子もいました。みんな真剣で、もくもくと創作活動に励んでいます。「仕上がるとどんな色になるんだろう」。お互いに見比べて、真似したりしながら、本当に楽しそうです。
次にハンカチを染めます。手順は本格的な草木染めです。まず、水でハンカチをぬらして、 柳の染料が入ったバケツでジャブジャブ(温かい方がよく染まるそうです)。
どんな色が出てくると思いますか?泥は想像通り、グレー。でも、ちょっと茶味をわずかに感じるような、 あたたかみのあるグレーです。チタンは、薄いオレンジと黄色の中間のような色。 そして一番驚いたのが銅。
生徒たちは「せっかくなので、奄美から届いた泥染めにしました」「世界にたったひとつのものができて嬉しい」 「染料はにおいがきついけど、色が出てくると楽しい」。一番人気はやっぱり奄美の泥。泥の感触が気持ちよくて、みんな腕までたっぷり。中には顔にもぬられてしまって楽しそうな子も。泉二も加わり、みんなですべすべです。
今回使った泥は、おととい奄美大島から届いたばかりのものでした。 柳と泥の交流で、銀座と奄美大島がつながる。生徒たちも頭に日本地図を描いて想像していました。 「伝統の行事でずっと楽しみにしていた。後輩たちにもずっとつなげていきたい。」 きらきらした笑顔がずっと見られるように。