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応援団長 - 店主・泉二とのミニ対談~泉二 × 須賀恭子さん~

泉二:

いよいよですね。

須賀:

はい、緊張で胸がいっぱいです。

泉二:

須賀さんとの出会いは8年ぐらい前ですね。作品を持って「見てください!」と飛び込みでいらっしゃった。あの日のことは今でも鮮明に覚えています。

須賀:

私もです。その時は九寸帯だったと思うのですが、店で扱うことはできないと言われました。作品についてあれこれご意見をくださって、私はその場で泣いてしまったんですよね。

泉二:

はい、ポロポロ涙を流していました。店で扱えない理由をきちんと伝えなければと、私も思ったことを正直に伝えましたが、ちょっと厳しく言い過ぎたかもしれない、私の言葉で一人の作り手の未来を断ってしまったのではないかと、ずっと気になっていました。それが、一年後に再び「作品を見てください!」と須賀さんがいらっしゃった。どれだけ嬉しかったことか。

須賀:

そうなんですね。厳しい言葉はショックでしたが、逆に自分を奮い立たせるきっかけになりました。一年越しの成長を見ていただこうと、今度こそ!と思って持参したのですが、合格はできませんでしたね。

泉二:

でもね、完成度はまだ途上だったけれど、須賀さんの熱意と根性に可能性を感じたんですね。作り手としての芯がしっかりしている、きっと成長できる、成長を応援したい、と。須賀さんの本気と素直さが、私と續(文化企画デザイン室)の心を動かしたんです。續とはこの7年間、二人三脚でやってきましたよね。

須賀:

はい、いつも温かな心で咤激励をしていただき、この日まで導いていただきました。作品を見ていただくたびに、配色、打ち込み、帯としての強度など、装う立場に立った的確なアドバイスをいただいて、今回の八寸帯の試作品を作るよう薦めてくださったのも續さんです。実際にスタッフの方々に締めていただいた感想を伺って改良を加えていきました。

泉二:

素晴らしい作品が揃いましたね。續も「本当にここまでよく頑張ってくださった」と、感無量だと言っていました。個展ではたくさんのお客様が須賀さんに会いにいらっしゃいます。どんな気持ちですか?

須賀:

普段は工房にこもって制作しているので、人前で話すのが本当に苦手で・・。 当日はどうなるのか想像もつきませんが、いらしてくださる方に今の私の思いをお伝えさせていただこうと思います。

泉二:

初個展をやって、ここからが本番です。お客様とよくお話しされてくださいね。 着物を装うということ、お客様のお気持ちが次の創作のヒントになります。大丈夫、銀座もとじのお客様はみなさんとても温かいですから。

須賀:

はい、お客様の声にしっかりと耳を傾ける3日間にしたいと思います。

泉二:

楽しみですね。多くの方にご覧いただきましょうね!

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