私は50年余りに亘り着物や帯を染めてきましたが、お客様が私の作品をまとって下さっている姿を目にすることはごく稀です。
自分の作品を着て下さっている方々と出会う貴重な機会がありました。
「地白の着物もなかなか良いな」とか「この彩色と地色は、よく合っている」とか、ひとりで感激し、嬉しく、また勉強にもなりました。
日々の仕事は、より美しいものを創ることをひたすら心掛けています。
そして、その作品をお客様に届けて下さっているもとじ様はじめ関係者の皆様には、作り手として有難く、いつも感謝をしています。
令和2年5月
岡本隆志
岡本隆志さんのご紹介
型絵染め 国画会会員
1943年、浜松の染物業の家に生まれる
1962年、人間国宝・芹沢銈介氏に入門
1964年、国展、日本民藝展ともに初入選
1968年独立、翌年同門だった紘子さんと結婚され、1976年より緑豊かな湯河原の工房でものづくりをされています。
図案から型彫、防染、染めまでの工程をすべて一貫して手がけています。
草木や鳥の囀り、生命の賛歌を染め上げた帯や幾何学模様で面構成された大人の遊び心が溢れる帯、タペストリー作品では豊かな想像力でアートな空間を染め上げます。『ひとつひとつを丁寧に』、厳しかった師の教えを心に日々創作と向き合われています。
*「型絵染め」という言葉は、1956年に芹沢銈介氏が人間国宝に認定された際、その他の型染めの技法と区別するために考案された名称です。
銀座もとじ 和染にて 2016年「二人展」初個展を開催 角帯制作
国展受賞歴
1964 初入選
1973 国画会会友に推挙される
1981 国画会会員に推挙される
以後、出品多数
1965 日本民芸館展奨励賞を受賞
岡本紘子さんの紹介
型絵染め 国画会会員
1942年、東京に生まれる
女子美術短期大学生活美術科卒業後、人間国宝・芹沢銈介氏に入門
1969年、同門だった隆志さんと結婚され、1976年より緑豊かな湯河原の工房でものづくりをされています。