【40年の歩み 今こそ、つながり】
銀座もとじさんとの出会いは今から11年前になります。
今でも昨日のことのように覚えています。
私がフランスでの修行を終え日本に帰国して半年過ぎた頃、男性用の着物にお帽子をということでお話をいただきました。
フランスでは帽子の歴史が深く、身分・権力の象徴として役割を持っていました。
今でも正式な場になるほど必要とされています。
そのヨーロッパの文化と日本の伝統である着物との調和、私にとってはこの繋がりがフランスでの修行の答え、そしてスタートでもありました。
そして2011年の初個展では、お客様の”意識の高さに限界なし”ということを痛感いたしました。数ミリのこだわり、男性のお客様の和装との組み合わせがなんとも粋なこと、女性のお客様は雑誌から飛び出したような装い。
常に、お客様の期待を裏切らないこと、お客様の期待以上のお帽子をお届けすることを心にお作りしてきました。
それから9年、イタリアから日本、こうして繋がり続けていることに感謝し、お客様にお帽子をお届けできていることを奇跡だと思っています。
今、この現状を深く噛みしめ、伝統を守り、不必要なものをすて、本物を育てていく時期だと思っています。
そして、一日も早く穏やかな日々がおとずれることを願っています。
清水晶子
清水晶子さんのご紹介
【帽子デザイナー&帽子職人 清水晶子】
2002年~2006年、フランスでオートクチュールの帽子デザインと製作技術を修得。
アトリエ “マリー・メルシエ”での研修はじめ、“パリ国立オペラ座” 帽子アトリエでは「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」など名作バレエの帽子製作・修復に従事 。
2006年、アトリエ「MICHEL」にて研修開始。シャネル専属の帽子製作の傍「ルイ・ヴィトン」「エルメス」「バレンシアガ」の帽子製作に従事。
帰国後、帽子ブランドSHIMIZUAKIKOを立ち上げる。
2005年 “Chapeaux de l’arc” 2位受賞(フランス)マダムフィガロ主催
2005年 “Ambassade des Catherinettes” 1位受賞(フランス)コンクールオクターフォイユ主催
2008年より一年を通し男性の和装について、生地の風合い、色合い、重ねの色目を学び、
2009年男のきものにて秋冬コレクション発表
2011年よりヴェネツィア在住