■「山岸幸一 喜寿記念展 ～植物染め 祈りの織物～」《終了しました》
会期：2023年11月24日(金)～26日(日)
＞＞催事詳細はこちら

“かろやかで、あたたかく、美しい一枚の着物”
染め織り人、山岸幸一氏の工房は、水・風・太陽が最高の条件となる山形県米沢市の赤崩にあります。
自ら大地を耕し、染料となる草木を育て、蚕を飼育し、真綿から糸を紡ぎ、手機で織り上げます。
自然界の恵みをいただき織りなされた着物は、纏った瞬間に人の体温が宿り、生命の彩が響きます。
プラチナボーイはじめ、男性・女性着尺、名古屋帯など記念展作品が一堂に揃います。
是非、ご高覧ください。

コーディネートについて
【山岸幸一】着物も帯も同作家作品で、年末年始の気軽な集まりへ
着物も帯も、山岸幸一さんの作品で組み合わせた装いです。
同じ作家の作品同士ですと、色や風合いのトーンが同じのためなじみがよく、そして自然と互いを引き立て合い、相性は抜群です。
山岸幸一さんの縞柄の着物は、一見シンプルに見えながらも、近づくと糸一本一本が引き立つように並んだ細かい多色使いが見事で、織の力や懐の深さを実感する、まさに織物の逸品です。
帯も多彩使いですが、こちらはベースが白系で合わせやすい表情です。
小物は紫でまとめて、帯の紫色をより印象的に引き立てました。
年末年始、ご家族やご友人とお集りの気軽なシーンへ。
ほっこりとしたあたたかな雰囲気が季節に似合います。

山岸幸一さんについて
山形県米沢市、人里離れた山奥で厳しい自然と向き合いものづくりをされる山岸幸一さん。「水」「風」「太陽」が最高の条件で集う場所を求め、現在の地、赤崩へ。養蚕、糸取り、草木の栽培と染液の抽出、染め、織り、全ての工程を自身で手がけられています。
山岸幸一さんは、創業者・泉二が作品はもとよりその生き方、思想すべてに惚れ込み、人生の師と仰ぐ大きな存在です。出会いは1995年。泉二が日本伝統工芸展で目にした布のふわりとした風合い、佇まいの清らかさに衝撃を受け、伝手を辿り工房に通い続けてやっと作品を取り扱わせていただいたのは4年後のこと。泉二はあまりの嬉しさに男泣きに泣きました。それから3年後の2002年には初個展を開催し、2021年までに15回を数えるまでに。草木で染めた糸が最も美しくなる年、その時を待ってから織り上げるため、山岸さんの作品はすべての工程を終えて反物となるまでに4年から5年もの歳月がかかります。

＞＞【泉二弘明ロングインタビュー】男が惚れる男－山岸幸一先生のものづくり　
＞＞【お客様の声】私たちが伝えたい山岸幸一さんの作品の魅力

【山岸幸一】赤崩紬 草木染 寒染「銀座の柳染め 柳グレー×青緑×黄×白×墨」
主な色糸：柳グレー、青緑、黄、白、墨
『寒染(かんぞめ)』…寒中に染める技法は『冷染』と呼ばれますが、山岸幸一さんは煮染をせず冷染にて制作した作品に『寒染』という名称を付けています。紅花を冷染して作られる『寒染紅花』は山岸幸一さんの代表作です。

【山岸幸一】八寸名古屋帯 赤崩紬 草木染 春来夢「白い紅花『保光』使用 白生成り×紫×紅」
主な色糸：白生成り×紫×紅×水色×黄×茶
『春来夢(しゅんらいむ)』…黄金繭色素染。黄金繭から色素を抽出し、それを白い繭糸に染め上げるという山岸幸一さんの独自技法の名称。
『保光(ほこう)』…山岸幸一さんが突然変異から生み出した、最上川源流に生息する紅花の新品種である「白い紅花」の名称。

山岸幸一さんについてはぜひこちらをご覧ください
関連記事
【和織物語】「志を織る～山岸幸一の紬織～」著者：外舘和子（多摩美術大学教授）
【和織物語】「山岸幸一 - 生命の色～ひたむきに生命の美を求めて～」著者：田中敦子（工芸ライター）
【工房見学レポート】「紅花餅作り」
【工房見学レポート】「寒染紅花」
【作家産地】「山岸幸一」
関連動画 公式YouTube
【インスタライブ】山岸幸一さん×店主泉二弘明
2021年工房と生中継配信したインスタライブ
夕方16時「紅花餅から染料作り」 / 翌朝4時「寒染」 / 翌朝6時「寒染」