「草木染 山崎広樹×採石場 大蔵山スタジオ」
宮城県南部の阿武隈山系北端に位置する標高300mほどの里山である大蔵山は、2000万年の歴史の中で二度も海に沈んだといわれます。 「大地に還る草木染」を研究する山崎広樹氏が、自然の畏怖を感じるこの場所で悠久の時が作り出した大蔵寂土や自生する草木で染め上げた着物や帯を制作しました。春夏秋冬、大蔵山の自然と対話をしてきた山崎氏の意欲作です。
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こちらは雑誌「きものSalon 2024-25年秋冬号」84ページに掲載されました。
誌面では静物撮影にてご紹介されています。
《84ページ誌面より》
ギャラリーで気映える鍵は
土と草木で染めた紬の温もり感
「気鋭の染色家・山崎広樹さんが宮城県南部に位置する大蔵山の大蔵寂土やそこに自生する草木で優しいオレンジ色に染め上げた紬。彦根更紗に着想を得た名古屋帯を合わせて趣深く。」
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【作家コメント】
草木染 紬「寂土縞」
土を細かくして豆汁で溶いて染めている。糸の土染と草木の染めを織ってもらった縞着尺。土を糸染、縦糸をコバノガマズミ、クリイガでシルバーに染めた。土染糸とススキの黄色が重なることで不思議な色合いが出ている。
大蔵山染料:大蔵寂土、クリイガ、コバノガマズミ
山崎広樹 Hiroki Yamazaki
染色家/草木染作家
1988年神奈川県川崎市生まれ。2011年東京農業大学国際バイオビジネス学科卒業。2013年父・和樹主宰の草木工房で草木染の研究を始める。2015年「第18回岡本太郎現代芸術賞」に入選し、川崎市岡本太郎美術館で展示を行う。2016年松原染織工房で松原與七氏より型染を学ぶ。2018年「銀座もとじ 男のきもの シーズナルコレクション2018秋冬」に参加し、型染の帯を出品。銀座もとじ店舗内で糊置の実演パフォーマンスを行う(2019春夏、2019秋冬、2020春夏、2021秋冬、2022春夏も参加)。2019年「中国杭州天然染色会議」に参加、父と共にワークショップを行う。岡谷市蚕糸博物館の展示会に型染帯を出品する。2020年高崎市染料植物園の展示会に型染帯を出品。銀座もとじ「草木染の継承展 山崎青樹・和樹・広樹」で型染帯を出品。2022年より東北芸術工科大学非常勤講師。
大蔵山スタジオ
伊達冠石の採石場、加工場、デザインスタジオを運営する石の専門会社。ひとつひとつの原石がアートピースとして、独特の存在感を放つ伊達冠石は、世界中のアーティストや建築家を魅了し続けている。2020年に採石場を中心とした自社の里山で、ギャラリーロキをスタート。採石場の持つ場の力や、原石の力を通じて、人類が自然に対して抱いてきた原初の感覚を共有する企画展を開催している。