平成9年に「刺繍」の分野で初めて人間国宝に認定され、 作家活動とともに後継者育成にも力を注がれてこられた福田喜重氏の大変希少な訪問着作品のご紹介です。
※福田喜重氏は2022年12月にご逝去されました
福田喜重氏がよく仰っていた言葉「日本は水蒸気文化の国」。湿気があるからこそ霞や靄で情景がはんなりし、朝焼けや夕焼けが楽しめる日本。その気候を活用し、絶妙な温度で(季節によっては熱を加えて)ゆっくりと暈かしを作り上げる。福田喜重氏独特の「染足の長い暈し」は唯一無二の美しさを誇ります。
古典の風格をしっかりと踏まえながらも、洋装の方も集う現代の着物シーンになじむ感性も魅力です。
最上級のフォーマル。一枚の布に宿された、自然の移りゆく森羅万象と日本人の美意識。
喜重氏の審美眼と至高の繍技による、どこから眺めても美しい現代に映えるきもの。
崇高の美意識をぜひご堪能ください。
※福田喜重氏につきましてはぜひこちらもお読みください
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