こちらは、銀座もとじオリジナルで制作した紬着尺です。建築学者・民俗学研究者であった今和次郎が、震災後の東京で、ノートを片手にバラック建築のスケッチはじめ、道行く人の服装や行動時間の統計など、都市風俗の観察・採集からはじまった「考現学」。絣の文様は、銀座を歩く人の統計を取った柱状グラフの形から着想を得て、当時のアールデコ調デザインに落とし込みました。味のある絣の雰囲気は活かしつつも、地色と柄のバランスで民藝調になり過ぎず今の街並みに合うよう工夫しました。