こちらは【令和6年 第64回東日本伝統工芸展 入選作品】でございます。
工芸展出品作品は、作家の思い入れが別格です。平山八重子さん入魂の逸品、独特の世界観を存分にご堪能いただける作品です。
>>日本工芸会ホームページでも入選作品として掲載されています(外部リンク)
こちらは、平山八重子さんに、銀座もとじが繭からプロデュースしている純国産のオスだけの蚕「プラチナボーイ」をお渡しし、織り上げていただいた特別な八寸帯作品です。
美しいグラデーションを織りなしたリズム豊かな変り格子模様。
草木染による多彩な色糸が、一本ずつ、計算され尽した配列によって重なり合うことで、深みのある中間色が表現され、色数が多いながらすっきりと洗練された色調に整えられています。また、銀糸がさりげなく含まれており、さらりときれいな質感も品がよく、よそ行きの雰囲気で楽しめる八寸帯です。
色、柄、質感ともに、上質な高級感が佇まいに感じられます。
よそ行きの大人の上質カジュアルとして、上等な結城紬や大島紬、作家ものの織着物などにも格が合いそうです。
寒色から暖色まで多彩が入っていますので、小物や着物の色目も大変幅広く合わせていただきやすく、コーディネートに困ったときにも頼りになる帯です。
幾何学柄ですので古典柄にもモダン柄にも似合います。
会食やコンサートへ。
平山八重子さんについて
1948年、東京生まれ。二十歳の頃ふとラジオから流れた人間国宝・宗廣力三氏の「織は人なり、人は心なり」という言葉が深く心に刻まれ、郡上紬の宗廣力三氏の元で修業をするきっかけを作ったといいます。師の元で染織を学び、独立後は東京の自宅兼工房で作品制作。草木から染料を作り、自然の色を織り出し絹の光を纏ったような美しい作品は作品展で数々の受賞を重ねられています。 平山八重子さんの魅力は、まずその織の技術にあります。波や円など織りとは思えない美しい曲線や、多様な色彩を相乗的に重ねて見事に操るのは、卓越した技術を体得されているからこそ。郡上紬の流れをくみつつ、さらに平山八重子さんの自由な発想で糸を染め織りあげていく織物は、お召しになった人の身体に添って作りだされる微妙な凹凸で、木洩れ日や星が混ざり合ったように輝き、様々な深い色と表情を作り出します。
【作家産地】「平山八重子」のご紹介
プラチナボーイについて
「プラチナボーイ」は37年かけて日本の研究者が開発した、世界で初めてオスだけの繭から作られた特別な絹。銀座もとじが繭からプロデュースし、すべての商品に作り手たちの詳細を記し、履歴のわかる“純国産”のものづくりを進めています。2015年には『農林水産大臣賞』を受賞。その開発から、養蚕、製糸、染織、着物につくられるまでを追ったドキュメントは一冊の本『天の虫 天の糸』に綴られています。
【銀座もとじの挑戦】プラチナボーイ
【和織物語】プラチナボーイ物語「天からの贈りもの」