段ぼかし、よろけ縞、紋意匠、3つの要素が重なり合い、とてもお洒落に仕上げられた小紋です。
まず遠目で印象に残るのはおだやかな彩りの段ぼかし。アイボリーベースに、薄ねず×薄茶×金茶の3色で、片側が溶け入るようなぼかしでとても優雅な佇まいに。
近づくと、縦によろけ縞が染められていることがわかります。横段のぼかしと、縦のよろけ縞が重なり、なんとも美しい奥行きのある表情に。
そして、ドレープではっとさせられるのが、紋意匠。短い線の段を違えた幾何学柄が、光の加減で浮かび、全体にとても抑揚豊かな着姿が楽しめます。
お色目の品の良さ、さりげない洒落感。
洗練されたセンスの小紋です。
着物としてはもちろんのこと、羽織やコートにも映える一枚です。