季節限定のお洒落は着物の醍醐味。
お正月にふさわしい「縁起の良い柄」や「冬の柄」の着物や帯を集めました。
>>季節を楽しむ「お正月に」コーナー
“手機”にこだわる西陣の織元、滋賀喜織物の美術工芸品のような袋帯をご紹介いたします。
こちらは「竹の根」と題された袋帯です。
淡いグリーン濃淡の箔地に、竹の切株がひとつ。
空間性豊かにあしらわれた味わいのあるデザインです。
竹の根元には赤い点のアクセントが添えられて、グリーン濃淡の全体に楽しい遊び心を感じさせます。
ユニークなモチーフを風格ある風情に仕上げた、なかなかない雰囲気のしゃれ帯です。
古典を踏まえながらも現代性を印象付ける、滋賀喜ならではの創作センスが存分に感じられる帯。
手機にこだわる西陣唯一の機屋、滋賀喜織物の確かな帯でございます。代々受け継ぐ逸品として終生ご愛顧いただきたい逸品でございます。
「滋賀喜織物」について
滋賀喜織物は“100%手機”のみのものづくりをされている、京都西陣の中でも唯一の機屋です。手機は、1つの帯の中に、いろいろな組織を入れることができるため、機械織の帯とは表現力の幅が全く違います。そしてなにより生地が身体の曲線にフィットする極上の柔軟性を兼ね備えます。
滋賀喜織物の帯は、一般的な箔帯が1寸の幅に緯糸60本を織り込むのに対し、1寸巾に約85~90本の金箔糸が織り込まれています。これは細い糸を織り込んでいることを意味し、そのため細い線による自由な柄表現が可能となり、さらに生地にしなやかな風合いが生まれます。
箔糸は、四国のみつまたを原料とした和紙を、柿渋で染めて、漆を塗り、金箔をかけて、専門の箔切り屋で裁断した箔を使用しています。
織りながら、箔糸を一越ごと(緯糸の一段ごと)竹のヘラで引いて入れ、織り込んでいきます。その仕事はまさに職人技。寸分のずれもゆるされない神業と呼べる日本の手仕事があってはじめてお届けできる、引き箔ならではのなめらかな艶めきをぜひ隅々までご覧くださいませ。