「川村成展」
会期:2025年5月9日(金)~11日(日)
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初めての銀座での個展に向けて。
伝統ある銀座もとじさんでの展覧会、大変嬉しく思います。
織物を始めてから、学生の頃を含め25年ほどになります。
あっという間な感じですが、織物の深さを知るとまだまだ道半ばといったところです。
改めて、気持ちを新たに迎えるにあたり、今展を一つの励みにしていきたいと思っています。
作品を通じて多様な織物表現の楽しさが多くの方に伝わればと願っています。
川村 成
こちらは【2018年 第92回国展 入選作品】です。
国展出品作品は、作家の思い入れが別格です。川村成さんの入魂の逸品、独特の世界観を存分にご堪能いただける作品です。
>>国展ホームページでも入選作品として掲載されています(外部リンク)
※「国展(こくてん)」は、国画会が運営する日本最大級の公募展です
染織作家 川村成さんの九寸帯作品です。
川村成さんは、高校卒業後、一度は大手化学メーカーの研究所に勤務。化学的な思考はご自身に合っていたそうですが、心底研究好きな人と共に仕事をするうちに、そこまで自身はこの仕事が好きかと悩んでいた頃、染織職人の存在を知り、京友禅の職人に弟子入り志願。まずは大学で学びなさいと助言され、京都の美大へ。そこで織りと出会われました。
卒業後は、京都西陣の機屋で職工として、主に吉野格子などの洒落帯の技術を研鑽。その後、独立。国画会の公募展「国展」に出品し入選を重ねられています。
西陣での技術に、国画会の民藝の要素が加わり、独自の作風に。
元来の研究者気質から、機も都度改良し織表現の幅を独自に広げ、糸種も作品に合わせて使いこなして生まれる着物や帯は、やわらかな弾力があり、着心地や締め心地が良いと着物愛好家の心を掴んでやみません。
イメージやデザインを考える場は、散歩や美術館とのこと。
京都の風景や四季が豊かなイメージを与えてくれ、発想力とひらめきを大切にものづくりをされているそうです。そしてその直感を緻密に数字に残し、さらなる発展に生かされています。
こちらは、希少な国展入選作品です。
作品名:綾織絣「雨霰」
力強い、存在感の高い綾織絣の帯は、無地感覚に合わせてすっきりと都会的な着こなしはもちろんのこと、
力のある作家ものの着物に合わせても、力が引合いおもしろみのある着姿が楽しめそうです。
ニュアンスのある落ち着いた色調も織着物になじみ、こなれた雰囲気が楽しめるのも魅力です。
紬や小紋に合わせて、現代の街並みに似合う着物姿を。
※全通で太鼓/たれ先柄はイメージとなります。柄出し位置は多少の調整が可能な場合がありますのでご相談ください。
川村成 KAWAMURA Jyo
1974年 東京生まれ
2001年 京都芸術短期大学専攻科修了
2002年 京都造形芸術大学研究生修了
現在 国画会準会員
京都市在住