「川村成展」
会期:2025年5月9日(金)~11日(日)
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初めての銀座での個展に向けて。
伝統ある銀座もとじさんでの展覧会、大変嬉しく思います。
織物を始めてから、学生の頃を含め25年ほどになります。
あっという間な感じですが、織物の深さを知るとまだまだ道半ばといったところです。
改めて、気持ちを新たに迎えるにあたり、今展を一つの励みにしていきたいと思っています。
作品を通じて多様な織物表現の楽しさが多くの方に伝わればと願っています。
川村 成
こちらは、銀座もとじが繭からプロデュースしている極上の純国産絹糸「プラチナボーイ」を用いて、川村成さんに織り上げていただいた特別な作品です。
染織作家 川村成さんの綾織着尺作品です。
川村成さんは、高校卒業後、一度は大手化学メーカーの研究所に勤務。化学的な思考はご自身に合っていたそうですが、心底研究好きな人と共に仕事をするうちに、そこまで自身はこの仕事が好きかと悩んでいた頃、染織職人の存在を知り、京友禅の職人に弟子入り志願。まずは大学で学びなさいと助言され、京都の美大へ。そこで織りと出会われました。
卒業後は、京都西陣の機屋で職工として、主に吉野格子などの洒落帯の技術を研鑽。その後、独立。国画会の公募展「国展」に出品し入選を重ねられています。
西陣での技術に、国画会の民藝の要素が加わり、独自の作風に。
元来の研究者気質から、機も都度改良し織表現の幅を独自に広げ、糸種も作品に合わせて使いこなして生まれる着物や帯は、やわらかな弾力があり、着心地や締め心地が良いと着物愛好家の心を掴んでやみません。
イメージやデザインを考える場は、散歩や美術館とのこと。
京都の風景や四季が豊かなイメージを与えてくれ、発想力とひらめきを大切にものづくりをされているそうです。そしてその直感を緻密に数字に残し、さらなる発展に生かされています。
こちらは、「プラチナボーイ」の絹糸を川村成さんにお渡しして、織り上げていただいた、「銀座もとじ限定」の特別な作品です。
滑らかなリズムで織り出された、細やかで美しい変り市松模様。ドレープに浮かぶ、プラチナボーイならではのしなやかな光沢は格別で、上質な高級感が楽しめます。深い濃紺も大変良いお色目で、上等なネイビーのスーツのような感覚で楽しめる一枚です。
光沢感のある無地織の着物は、現代の社交シーンに大変使い勝手良く、支持の高い着物です。仰々しくならない中に大人の品があり、帯や小物次第で格や雰囲気も様々に演出して、カジュアルから紬OKのパーティーシーンまで幅広く活躍します。
こちらはお色目もベーシックカラーで使いやすく、男性、女性、ご年代も問わずおすすめできます。
プラチナボーイで織り上げられた特別な一枚。
シーンや立場に合う装いに困った時にも、きっと頼りになる着物です。
食事会やコンサート、ビジネスパーティーにも。
※こちらは、経糸に「プラチナボーイ」、緯糸に「ぐんま200」を使用しています。ともに純国産の上質な絹糸です。
川村成 KAWAMURA Jyo
1974年 東京生まれ
2001年 京都芸術短期大学専攻科修了
2002年 京都造形芸術大学研究生修了
現在 国画会準会員
京都市在住