銀座のシンボル・銀座の柳で染める
銀座ならではのものづくり
銀座といえば柳。銀座もとじでは、銀座の街路樹の柳を染料として染め織りした「銀座の柳染」に取り組んでいます。全国津々浦々に、その土地の植物で染めた草木染がありますが、この「銀座の柳染」は、大都会・銀座の街でしなやかに生きる柳の命の色を染めた、銀座もとじオリジナル商品です。
毎年、春から初夏にかけて伸びる柳の枝葉を剪定したものを、全国の作り手の皆さんへ発送。やがて優しい色の染や織の作品となり、銀座もとじへ里帰りします。
銀座といえば柳。1993年、銀座もとじの店舗がまだ銀座一丁目の柳通りにあった頃、店主泉二が春先にふと空を見上げると、まだ初々しい黄緑色の柳の新芽が風に揺られてキラキラと煌めいていました。その清らかな美しさに心を打たれ、何と美しい命の輝きだろう、この柳の命をなんとか草木染で表現できないかと始めたのが「銀座の柳染」です。
全国各地の草木染めに触れながら、銀座の柳でも染める方法がないかと考えていたところ、毎年、中央区が銀座の柳を刈り込んで処分するという話を聞き、剪定した枝葉を分けていただけることになりました。それから、全国各地の信頼している作家たちへ銀座の柳を送り創作を依頼しています。草木染めは、草木の成長の度合いや採取する季節、また媒染剤によってさまざまな色が出るので、その年ごとに多様な色が染められて戻ってきます。