紅型の世界を守り続けてきた紅型三宗家の一家、琉球紅型の第一人者、城間栄順さんの九寸帯作品です。
【作家コメント】
「風謡」
今日ぬ誇らしや(今日の喜びは)
何ににぎやな譬てる(何にたとえよう)
莟で居る花の(つぼんでいる花が)
露行逢た如(朝露を受けて花開くようです)
二種類の花模様のあいだを魚たちが泳ぐ、遊び心たっぷりのデザインです。落ち着いた薄緑地も上品な爽やかさがあり、モチーフの軽快さを似合います。
素材は玉糸を織り込んだ紬素材で、程よいハリ感があり、単衣から袷におすすめです。
紬や綿着物に。
城間栄順さんについて
1934年、紅型三宗家の一家「城間家」14代の城間栄喜さんの長男として生まれ、現在はご子息の16代城間栄市さんとともに、城間紅型工房を営まれています。
戦後の焼け野原の中で琉球紅型の復興に力を注いだお父様・栄喜さんから受け継いだ技術を、父譲りの職人気質と情熱で磨き上げ、現代に生きる紅型の創作活動に取り組まれています。海と魚、自然をこよなく愛し、綺麗な沖縄の海をモチーフにした作品も多数。妥協を許さない精緻な手仕事でありながら、作品全体に感じられる大自然のおおらかさとあたたかさに魅了されます。
【作家産地】「城間栄順」のご紹介
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