■「極上の上布 ~上質を極める日本の夏~」
燦燦と陽光を浴びた鮮烈な色彩の上布、白地に絣が冴える上布、深い藍色の清らかな上布、精緻な手技で感性ゆたかに染め織り上げられた作家作品。
北から南まで、日本の風土から生まれた上布の逸品をご紹介します。
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コーディネートについて
【宮古麻織】希少な「広巾」の琉球藍を主役に、科布とアマゾナイトで洒落感を
こちらの宮古麻織は、希少な広巾で、生地巾が1尺5分あり、お色柄もすっきりとしていて男性にも楽しんでいただきやすい仕上りです。
琉球藍による明るいブルーは夏の醍醐味。
淡グレーの明石縮を薄羽織に、野趣あふれる科布角帯とアマゾナイトの羽織紐で洒落感を。
気楽なお着物仲間との夏のお出かけへ。
「宮古麻織」は、宮古島で織り上げられた麻着物です。
「宮古上布」とは違い糸は手績みではなく紡績による麻糸ですが、麻100%で、「宮古上布」と同じく高機の手織りで、砧打ちで仕上げられています。一般的に糸染は主に化学染料となりますが、こちらは「琉球藍」「紅花」で染められています。
【特別対談】宮古上布の魅力
【3分で解説】極上の上布とは?宮古上布、越後上布、小千谷縮の違いと魅力
「宮古上布」について
宮古上布は、島で育つ苧麻を原料とした手績みによる糸作り、藍や植物染料による染め、締機や手括りによる絣括り、手織り、砧打ちなどの工程を経て作られた独特の艶と、軽くやわらかな風合いが特徴の夏の最高級品です。1978年国の重要無形文化財に認定。2003年には、糸績み技術が、国選定保存技術となっております。
薄く軽やかで透き通ったトンボの羽を思わせる宮古上布は、苧麻糸の際立った細さから、触れてみると意外なほどしなやかな弾みがあり、肌につかず離れず風が通り抜けていきます。代表的な柄行きである目を凝らさないと分からないほどの十字絣が織り出された上布は、その昔『人頭税』と言う厳しい貢納布時代の苦行によって磨かれた手技の成果です。一日数センチと言う気の遠くなるような時間を掛けて織り上げられた反物は、光沢を出す為に糊付けされ、樫の木の台に置いて木槌で叩く「砧打ち」をします。3キロの木槌で3時間から4時間、叩き続けてやっとしなやかさと艶を蓄えた上布が出来上がります。
南の空の下で織り上げられた伝統の織物。その輝きをぜひこの夏にご堪能ください。
【作家産地】宮古上布について